フィギュアスケートのグランプリ・シリーズ第4戦、NHK杯はきょう11日、北海道札幌市の真駒内セキスイハイムアリーナで開幕する。あすからの男子シングルには、町田樹さん(まちだ・たつき=21、文学部休学中)が出場する。7月から拠点を米国に移し、今季唯一のGPシリーズに挑む町田さんに話を聞いた。
【写真上・近畿フィギュア選手権の表彰台に上がる町田樹さん 下・渡米前、高槻キャンパスで】
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−まずは近畿フィギュア選手権、優勝おめでとうございます。
「今季初戦だったし緊張したけど、4回転を決められたのが大きな収穫だった」
−ネーベルホルン杯を棄権されたようですが、どういう状況だったのですか
「現地での公式練習で、右足首とひざをねんざして棄権しました。直後は歩けもしないで、練習は近畿フィギュアの1週間前からスタートしました。痛みはもう良くなりました」
−近畿フィギュアでは新フリー「ドンキホーテ」を披露しましたが、感触は?
「表現力というか、やっぱり(ステファン)ランビエールに振り付けしてもらって幅が広がった。スピンもレベルが取れていた」
−ショートプログラムは「黒い瞳」で行くんですね
「コーチとも話し合って、点が出やすく、レベルの取れるもので今季は行きます」
−アメリカに拠点を移されましたが、どんな所ですか?
「レイクアローヘッドのアイスキャッスルというリゾート地です。レイクアローヘッドという湖があって、泳げて、道に熊が出るような所。真央ちゃんがしばらくいた所で、関大の高槻キャンパスのようです」
−スポーツ紙に留学という記事も出ていましたが
「あれは話を盛っているというか、違うし…と思って(苦笑)。英語は全然だめで、日常会話くらいはしゃべりたい。米国に来ることでうまい選手にもまれたいし、やっぱり日本ではリンク環境が良くない。貸し切りにしないと曲かけが無理なんです。スケーティングも勉強したいし、語学や文化、いろんなことを勉強したい」
−休学届を出したのは
「スケートをやるために大学に来たし、もちろん文武両道が第一なんですけど、今はスケートの技術を強化したい。大学院は…いいお話があればですけど、今は考えていません」
−NHK杯に向けては
「僕を選んでいただいた人にも、そして自分にも満足できる滑りをして、選んでいただいた人に恩返ししたい。目標は全日本(選手権)。ピークを持っていくようにしたいし、パーフェクトな演技をしたいです」