ーきょうは演技後ガッツポーズも出ました
「大きなミスもなかった。(8月のアジアフィギュア杯に続く)2戦目ですが、初戦は練習で僕的には今回が初戦。大きなミスが出てなくて評価できる。ただ、表現はまだまだ70%の出来。グランプリ(GP)シリーズも始まるし、スキルアップを図っていきたい」
ー新しいSP曲(East of Eden)を披露しました
「この曲は去年滑ろうかと思っていた。今シーズンにふさわしい曲。今年のために温めていた。振付師と1年間構想していた。ジョン・スタインベックの小説に出てくる“timshel"という、力を秘めている言葉の信念や哲学をスケートで体現したい。難しいが、今シーズンまで構想していた。皆さんはエデンの東というとジェームス・ディーンのイメージがあるが、色眼鏡を外して僕のエデンの東と解釈してほしい。(小説エデンの東の舞台になっている)カリフォルニアに広がる景色や風、色を表現している」
ー最初に4回転ー3回転を決めました
「ジャンプに大きな問題はなかった。ネーベルホルン杯で織田選手が、SPで87点を出している。しっかり彼についていき、勝てるように頑張りたい」
ー4回転に自信がついた?
「スタッフと1から構築し直した。4回転が格段に高くなり、自信を持って跳べている。緊張があってもしっかり跳べています。来週はさいたまスーパーアリーナでカーニバル・オン・アイスに出演しますが、会場が全日本選手権と同じ会場。全日本をイメージして滑りたいし、いい足がかりにしてスケートアメリカへ。GP初戦からハイレベルな戦いになるが、ショートもフリーもいい作品。自信を持って正々堂々と戦いたい。いいスタートを切って、ロシアでいい演技をして、GPファイナルに行きたい」
ーソチ五輪に向けての戦いが始まる
「鍵になるのはGPファイナルと全日本選手権。その試合は外せない。すごく厳しいと思うが、僕にもソチの光は見えている。“timshel"という言葉が小説のひとつのコンセプトになっていて、自分で自分の運命を決めるとか、運命を選択する権利があると解釈している。ソチへ道を切り開きたい」
ーフリーは昨年と同じ「火の鳥」ですが、変更点は
「大きくは手直ししていないが、2本4回転が入っている。体力の消耗がきつい。勢いが衰えないスケートができれば。スキルと表現がマッチするのはGPシリーズかな…。4回転を含め、総合でまとめられるかが、今季求められること。自分がどれだけ安定して演技できるか、総合力を見て欲しいです」【写真・男子SPの演技後、会見する町田樹さん=大阪府立臨海スポーツセンター】