2005年11月04日
こまちがジェリドに激勝〜学祭3日目速報
まさに死闘だった。最後に手が上がったのは、こまちだった。34分30秒。リングを囲んだ観客は、途中で帰れなかった。セコンド陣には嗚咽(おえつ)を漏らす者もいた。「オレはこの試合をやりたかった。ジェリドという高い山を越えない限り、今年の学園祭は終わらねえだろう」と、ヒーローは涙ながらに絶叫した。
右腕を脱臼してのリング。パワーでは完全に負けていた。場外戦では机上ドライバーを浴びKO寸前。だが、気迫で上回った。ヒールに徹した半狂乱のジェリドの右腕にドロップキックを浴びせ、ラリアートを封じ込める。ジャックハマーを体をひねって返し、延髄斬り3連発。最後はコーナー最上段からジェリドに飛びつき、超ド級のウラカンラナで3カウントを奪った。
ジャンボのヘビー級王座挑戦辞退で、急遽実現した頂上決戦。この試合はノンタイトル戦だが、ヘビー級王者のジェリドは「ヘビー級に関しては、整理をつける。だが、心のベルトはヤツに移った」と、こまちの腰にヘビー級のベルトを巻いた。卒業間近の絶対王者を超えた3回生のジュニア王者は「3カウントの先にあるものを、追い続ける」と視線を前に向けた。
__________________________
写真は場外のジェリドにボディアタックを決める成田こまち=生協裏特設リング