2009年05月27日
マグニチュード本田が甲南大に凱旋
関大で一番有名な甲南大生が、裸で母校へ凱旋だ。KWAヘビー級王者のマグニチュード本田(22=甲南大4)が、神戸市の甲南大で王座奪取を報告。今秋、甲南大でのKWA興行開催をブチ上げると、王座挑戦をアピールしたマンモス・マサ(21=法3)を逆挑発した。【写真はパンツ姿で甲南大に現れたマグニチュード本田】
阪急電車の岡本駅から続く石畳。おしゃれなカフェを抜けてキャンパスにたどり着くと、どこかで見たような青いパンツ姿の大男がいた。マグニチュード本田だ。どう見ても浮いている。女子学生が、明らかに避けて通る。それでも、チャンピオンの表情に笑みは絶えない。「ボクの母校なんで、関大とは違う感じがする。いつもはアウエー、外敵だけど、ここはホーム。親近感がわく」と、自慢の大胸筋を揺らしながら話した。
KWAのKを、甲南大のKにした。キャンパス内にある甲南大の始祖・平生釟三郎の銅像にベルトを巻いた。「これでKWAは甲南のKになった。頭で負けても、体では負けません」。関大の児島惟謙像も、ベルトを巻いたことはあるまい。草葉の陰で、平生釟三郎翁も泣いていることだろう。昨年の9・25関大コロシアム大会で、ジャンボ鶴橋から王座を奪取。それから8カ月。裸ながら、母校に錦を飾ることができた。
リーガロイヤルホテルが経営する、キャンパス内のカフェにパンツ姿で入る。ふだんの接客マニュアルを崩された女性店員が、思わず後ずさりした。「甲南には友達がいないんで,関大でプロレスに集中できるんです」とつぶやく。KWAに入門して3年。甲南大近くに住んでいながら、往復2時間かかる関大に通って練習に打ち込んだ。
総合商社から内定をゲット。王者の勢いは止まらない。次の野望は、11月下旬の甲南大学園祭でのKWA興行開催だ。プロレス研究会がなく、スマートなイメージの甲南大で興行開催は困難だが「卒業までに1度、甲南大で王座の防衛戦をやりたい」と目はマジ。関大受験には失敗したが、本田の辞書に不可能という文字はない。
プロレス関関戦(14日・悠久の庭特設リング)では、V’zのマンモス・マサから「甲南のアイツからベルトを取り返すことは関大生が望んでいる。オレは極悪やがこの点では正義や」と挑発された。「凶器ばっかりの試合はただのチンピラ。認めない。ベルトを巻いたまま卒業して、内定先の社長室に飾ってやるよ」と語気を強めた。
最初は本田が歩くたび、モーゼの十戒のように人波が割れていた。だが、途中から「(関大の)本田や!」「頑張ってください」と学生数人から声がかかった。女子学生からも握手を求められ「ボクの知名度も、とうとう甲南大まで来たのかな」と、長すぎる握手を交わす。甲南大生に強烈なインパクトを残した本田は、裸のまま岡本の街へと消えた。