2009年05月28日
関大10大ニュース【06年7月・関大生マジックマッシュで転落死】
06年7月10日夜、吹田市千里山西のマンション4階の廊下から、法学部2回生の男子学生(19=年齢はいずれも当時)が転落。翌日朝死亡した。
男子学生は10日夜、千里山キャンパスの「誠之館」内にあるサークル部室で文学部4回生の男子学生(23)と女子学生(19)とジェンガ(タワー状の木片を1本ずつ抜き取るゲーム)をしていた。バランスを崩した罰ゲームとして、法学部の男子学生は「これを飲む」といって粉末を水で飲んだ。
直後から奇声を上げたり、部室内の頭を打ちつけるなどの異常行動を取り始めた。このため、文学部の男子学生と女子学生が2人がかりで千里山キャンパスから連れ出し、女子学生のマンションに介抱のため運んだ。
だが、錯乱状態が続き、2人が目を離したすきに部屋を飛び出し、マンション下の駐車場に転落。死因は転落時に全身を強打したことによる臓器損傷だった。
文学部の男子学生は大阪・ミナミのアメリカ村で「マジックマッシュルーム」2袋を8000円で買い、死亡した法学部の男子学生に1袋を4000円で売ったと説明。吹田署は粉末を飲んだ男子学生が幻覚に襲われ、誤って転落したものと断定。その後の捜査で、粉末はマジックマッシュルームではなく、幻覚などを引き起こすミプティーと呼ばれる脱法ドラッグであることが分かった。
事故後、死亡した男子学生の親族とみられる女性が、関大前通りの多くの店を訪れ謝って回ったという。死亡する直前、関大前通りを錯乱状態で歩いたお詫びのためだったが、ある店主は「店は迷惑かけられてないですし。謝られても困ります…」と複雑な表情を見せた。
死亡した男子学生の友人は「冗談を言うおもしろいヤツだった。ドラッグに手を出すようなタイプじゃない」と話した。死亡した男子学生が生前、開設したmixiは周りの友人らの手によって、続けられていたそうだ。
また、この事故を取材していた某夕刊紙の記者が、千里山キャンパス内で関大生数名とトラブルになる“場外乱闘”も起きている。
後味の悪い事件だった。