2010年09月07日
関大がくら寿司を“ブラック認定”

男子学生は、入社前の研修で、以下のようなくら寿司の社訓を35秒以内で暗誦することを課題として出された。
「ひとつ、私は人と会話することが大好きな社員となります。その為に人に好意を持ちます。人を喜ばせることが自分の喜びと思います。いつも明るい笑顔で自分から積極的に話しかけます。また、常にプラス思考で自分と会話すれば相手が明るく元気になれるように働きかけます。
ひとつ、私は自ら進んで仕事を覚える社員となります。その為にマニュアルをしっかりと覚えます。常に向上心を持ち新しい仕事に取り組みます。またどんな仕事を頼まれても自分を成長させるチャンスと考えて喜んで引き受けます。
ひとつ、私は社会人としての基本を身につける社員となります。その為に早寝早起きをします。手洗いうがいを徹底し、バランス良く食事し、体調管理に気を配ります。毎日新聞・本を読み知識を深めます。また、交通ルールやエチケットを守り健全な社会生活を送ります」
このクラクラしそうな社訓を時間内で暗誦できなかったところ、人事担当者から内定辞退届を書くよう求められたという。同社の研修は、ウェブ上で話題となった「餃子の王将」の新人研修も受け持った東京の人材育成コンサルティング会社が手がけている。
キャリアセンターでは、内定取り消しと同じと判断。同社への就職活動について注意を促すなど、ブラック企業として認定した形となった。
「くらコーポレーション」の採用をめぐっては、別の大学の男子学生が内定辞退を強要されたとして提訴。毎日放送のニュース番組も取り上げ、ネット掲示板などで学生からの同社への非難が殺到した。就活掲示板「みんなの就職活動日記」では、くらコーポレーションの社員とおぼしき人間が「社会というものは甘くない。今回の件も頭でっかちになったゆとり教育の悲劇」と反論するなど、炎上必至のネット論争に発展している。【写真は関西大学千里山キャンパス近くにあるくら寿司の店舗】