2011年09月20日
関大レスリング部元主将に懲役4年求刑
関西大学レスリング部のいじめ事件で、暴行や住居侵入などの罪に問われた元主将の濱田周平被告(21=経済学部を7月28日付で退学処分)の論告求刑公判が20日、大阪地裁(加藤陽裁判官)であった。
検察側は「いじめは卑劣で悪質極まりなく、被害者の精神的ダメージは大きい。厳罰を望んでおり、いじめ撲滅は社会の要請だ」として、懲役4年を求刑。弁護側は「被告の行為に対し、大学は適切に対応してこなかった。すでに大学も退学になっている」として、執行猶予付きの判決を求めた。
この日の公判では、濱田被告が大学とスポーツ振興課への事情説明前に、レスリング部員同士で口裏合わせをしたことや、逮捕前に他の部員を通じて被害者の4回生部員と接触を図ったことも分かった。同被告は「監督からはトングでやけどをさせた時に“そんなことしたらあかんやろ”という注意だけで終わった」と述べ、同部の甘すぎる体質が明らかになった。
最終陳述で濱田被告は「被害者には申し訳なく思っている。直接お会いして謝罪したい」と語った。判決は10月18日に言い渡される。