2013年09月17日
関大新通学路? 関大前通りは戦々恐々
関西大学が阪急関大前駅北東側の広大な土地を取得したことに、関大前通りが戦々恐々としている。【写真・関西大学が購入した阪急関大前駅東口すぐの広大な土地。フェンス越しに社会学部棟が見える】
関大は8月までに、駅東口(千里山側)すぐから名神高速沿いに続く広大な土地を地権者から購入した。土地は西日本高速道路が所有する土地を挟むものの、千里山キャンパスが関大前駅前のデイリーヤマザキ関大前店前まで拡大したことになる。
関西大学広報課では「土地を購入することは事実ですが、まだ何も決まっていません。学内から土地活用の意見を募るところです」と話しているが、東口も西口(豊津側)と社会学部を結ぶエスカレーターのように、新しい通学路を造るのではないか?という声が住民や商店主から上がっている。
地域住民はおおむね好意的。マナーの悪い一部の関大生の迷惑行為や、通学時の道路混雑と無縁になるという思惑がある。ある地域住民は「関大生が通学している道に猛スピードの車が通ったりして、危ないと思っていた。たまに接触事故も起こっている。車の通行禁止が無理ならば、通学路を造るのがいいのでは」と話した。
逆に関大前通りの店からは、ブーイングが巻き起こっている。東口すぐと千里山キャンパスを結ぶ通学路ができれば、関大生が関大前通りを一切通らずに通学できるからだ。エスカレーターが完成し、店の売り上げが3割減ったという店もあり、関大前通りで店を持つオーナーは「学生が通らなくなるのだから、影響を受けないわけがない」とため息をつく。
比較的駅に近いある店舗の店長は「もし通学路ができて門ができれば、ウチが“キャンパス前”の店になるという期待はあります」と、タナボタを期待する。「新しい通学路ができたとしても行きはともかく、帰りはさすがに店が並ぶにぎやかな方を通るでしょう」(居酒屋店店長)という意見もあった。
関西大学は「大学としては大学周辺の地域も賑わえばと、思っております」(広報課)と、あくまで“共存共栄”を強調する。老舗店のオーナーは「関大が新しい通学路を造るなら、そこの両サイドに店を出してもいいようにすればいいんじゃない?」との提言が印象的だった。
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