2014年01月17日
町田樹さん会見4「影響を受けている人は」
【3から続きます】
ーソチに本は持っていきますか
「たくさん持っていきます。出発までに一日本屋にこもる日があります」
ー必ず持っていくものとかありますか
「ジンクスがない人間なので、ないです」【写真・約1時間、練習を公開した町田樹さん】
ー今季は入れ込んでいないように見えるが、力を抜くコツは?
「試合モードになった時から、頭から成績のことが抜け落ちている。誰かのために一生懸命滑りたいとか、オーディエンスの方々に何かを伝えたいという気持ちになる。ふだんの練習では、こいつには負けたくないとか、メダルを獲るとかという思い。試合に行くときは、勝負師のマインドはなくなっている。以前まではむしろ逆でした。成績を狙えばだめなんだとつくづく感じました。この人のためだとか…オーディエンスの方々にこういう気持ちを伝えたいとか、笑顔にさせたいとか、そう思うだけでプログラムへの思いや力がより出ます。五輪はグローバルな祭典で、自分をアピールする大チャンスです」
ー2012年のグランプリファイナルや、全日本選手権での大敗がきっかけ?
「もしGPファイナルとか、全日本選手権で3位とか4位とかなっていたら、ソチ五輪は逃していたと思う。あの大敗があったからこそ、得られたと思う。あの大敗がきっかけでした。今シーズンは大西先生をはじめいろいろかけがえのない出会いがあり、そうさせてくれた。いろんな人のおかげで、今の自分があるんだなあと思う。僕は何もしていない。多くの方々に支えられたし、毎試合何かハプニングがあっても、最後には自分を押し上げてくれる何かがある。スケートの神様が僕に味方してくれている。五輪や世界選手権で最大の感謝やいろんな思いを自分の中で結実させて、形にするということをやっていきたい」
ーそういう考えになったのは
「自然とそういう気持ちになった。出会いがなければ去年と変わっていなかったかもしれない。勝負師のままというか、根が勝負師ではないのに勝負師をきどってというか、仮面をかぶってやっていた」
ー話す内容に語彙が多いですが、原点は
「やっぱり読書もあるでしょうし、好きなアーティストさんの言動とかに影響されている。歌手ではmーfloさん。インターナショナルに活躍されていて、言葉のチョイスや表現が独特で素敵だし、あとモーリー・ロバートソンさん。すごくユニークで、すごく惹かれている。影響を受けている部分がある。一流の人は言動に個性がある。自分もなりたいなと思います」
【5に続きます】
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