2014年02月18日
高橋、町田 来春関大卒業 学長は“残留”熱望

高橋さんは2004年に文学部に入学。08年4月に大学院に進学し、休学期間を含めて10年間関西大学に在籍している。楠見学長は1月に高橋さん、町田さんと懇談。「高橋君は修士論文を書きますと言っていた」と話し、高橋さんが来春の大学院修了に向け、修士論文にとりかかることを明かした。
関大生としてトリノ、バンクーバー、ソチ五輪に出場。バンクーバー五輪では、現役関大生初となる銅メダルを獲得した。楠見学長は「まだ白紙ですが、関大と何かしらの形で関わり続けて欲しい。彼を受け継ぐ人材が出てもらいたい」と話し、指導者などへの就任を望んだ。
関大では1月30日まで秋学期試験が行われていたが、町田さんはソチ五輪へ向けた調整と並行して試験を受けた。楠見学長は「町田君は“試験を受けてソチへ行きます、卒業します”と。私としては試験を受けるなとも言えないし…」と苦笑していた。
休学期間をはさみ、4月には6年目の関大生生活を迎える町田さん。卒業へは第2外国語・中国語の単位取得と、卒業論文の提出が必須だ。卒論のテーマには芸術とフィギュアスケートを選び、選手村にも卒論の文献を持参した。高橋さんや織田信成さん(26=文院2)のように大学院進学という選択肢もあるが「本人の希望もある。2人の帰国後にも話したい。まずはご苦労さんと声をかけてあげたい」と楠見学長は話した。
町田さんはソチを“最初で最後の五輪”と表現。「新しいプロジェクトを進行させたい。自分が競技人生を終えて、スケート界に携わる人材になるのであれば、ソチという舞台は大きな経験の場。五輪の運営や進行の仕方など、多くのシチュエーションを観察して学んでいきたい」と話しており、大学卒業とともに選手生活を退き、新たな夢へ踏み出すことも視野に入れている。
昨年12月の全日本選手権を最後に現役引退した織田さんも、修士論文を提出しての大学院修了が一番の目標だ。関西大学の名を全国にとどろかせた3人が来春、学び舎から同時に巣立つ可能性が出てきた。
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