2015年02月15日
関大生プロデュース コテコテ!?商店街結婚式
関西大学政策創造学部深井麗雄ゼミの学生が14日、大阪市城東区の関目商店街で「大阪上等ウエディング」と銘打った手作り結婚式をプロデュースした。近くに住む近藤豊明さん(42)、ちあきさん(41)夫妻の華燭(かしょく)の典を演出。バレンタインデーの商店街が、幸せムードに包まれた。
紅しょうがでハートをかたどった、3段重ねのお好み焼。タキシード姿の豊明さんがコテを持つと、ウエディングドレスに身を包んだちあきさんがそっと手を添えた。ケーキならぬお好み焼入刀。初めて…ではない結婚14年目の共同作業に、100人の参列者と200人の買い物客が祝福の拍手を送った。
どこか懐かしい、アーケード下での人前式。近藤さん夫妻は2001年に入籍したが、2人の育児に追われ挙式ができなかった。「妻がどうしてもドレスが着たい…と。商店街は6歳の頃から慣れ親しんでいる生活の一部。一生の思い出になる」と豊明さん。ちあきさんも「家族みたいな商店街の方々に、晴れ姿を見てもらえることがうれしい」と白い歯を見せた。
商店街活性化を研究する同ゼミのチームが、約1年間をかけて初めて開催にこぎつけた。披露宴の会場や衣装、引き出物に至るまで店とのコラボで用意。地元のコーラス団体も駆けつけた。商店街をパレードする式は多いが、店舗や地元の全面協力を得るのは珍しい。学生代表の上村彩由里さん(21=政策創造3)は「地域みんなに協力してもらう式は、前例がなかったので苦労しました」と振り返る。
第2回上等ウェディングは10月に予定。関目商店街を「幸せベル商店街」として、ウエディングベルを設置するプランもある。同商店街振興組合理事長の三浦智輝さん(44)は「ビリケンさんの足をさわる…みたいな幸せを呼ぶ商店街になるよう、次につなげていきたい」と、関大生とのタッグで商店街を盛り上げる意気込みだ。【写真上・お好み焼きに入刀する近藤豊明さん、ちあきさん夫妻 写真下・家族、参列者とともに記念撮影=撮影・金洋秀】