2015年02月21日
なくせブラックバイト 関大生らが労働組合結成

大阪市立大学の学生とともに、共同代表を務める渡辺謙吾さん(22=政策創造3)は、結成宣言で「学生の多くがそれぞれ抱えるしんどさを共有したい。そしてなぜしんどくなるのか、こういう社会はどうかとみんなで話し合いたい」と読み上げた。学生から月200円の組合費を募り、ブラックバイトに苦しむ学生からの相談や勉強会を開く。弁護士や他の労働組合などと連携し、団体交渉も行う方針だ。
渡辺さん自身も書店や飲食店などで、最低賃金を下回る賃金や過酷な条件で働かされた経験がある。 関大生に行った調査では、約1割の学生が大阪府の最低賃金未満(838円)の時給で働かされていた。渡辺さんは「なんでも自己責任で片付けてしまう風潮に待ったをかけたい。自分たちの権利は声を上げて獲得していく」と語気を強めた。
かんユニでは、ブラックバイトの問題と密接な奨学金の問題も考える。関大生の40%が日本学生支援機構の有利子型奨学金を借りているというデータもあり、どれだけブラックなバイトだろうが簡単に辞められない事情がある。北村諒さん(21=政策創造3)は月12万円の奨学金を借りていたが、卒業後の返済金が利子を含め780万円になるのに気づいたという。「学費は奨学金、バイト代は生活費に充てている。将来を良くしようと思って大学に行くのに、逆に未来を潰していっている」と訴える。
千里山キャンパス内などで、学生に身近な労働法をコントなどで学べるイベントを予定している。北村さんは「ワタミで飲み会とかしましょうか…」とブラックジョークを交えながら、大学生の連帯を呼びかけた。