2015年05月26日
存続危機!関大100円朝食の灯を消すな

凜風館の施設利用の関係上、平日の午前8時15分〜9時までと時間が短く限られているためか、利用者が低迷。1日100食限定で提供しているが、関大生に広く浸透していないこともあり、11人しか来なかった日もあるという。
100円朝食は昨年7月、同生協が大学の要請を受け、5日間限定でテスト実施。1日190人が殺到するなど、のべ754人が利用した。
1食あたり300円の経費がかかる100円朝食。レギュラー化にあたり同生協は200円の差額負担を関大に求めたが「需要が大学が差額分を負担するのであれば、千里山キャンパス以外の学生にも提供しないと不公平になる。学生全員分の朝食を用意する必要があるが、現実的に不可能」(大学関係者)などとして応じていない。
他大学では、大学や父母会が差額を負担する形で実施している。大阪大豊中キャンパスでは、卒業生経営の食品メーカー提供の無料朝食も誕生した。大学の支援を受けず、生協が赤字覚悟…いや、赤字を出しながら朝食を提供するケースはおそらく関大だけだ。
同生協飲食事業部の尾形恒さん(51)は、100円朝食の必要性を強調する。「全国的に広まるなか、関大だけやらないわけにはいかない。朝からしっかり食べて勉強する環境をつくってあげたい。どういう結果になっても1年は続けるが、その後は必要があるのかないのか判断せざるを得ない」と低空飛行に表情を曇らせる。
常務理事の大浅田浩一さん(52)も「儲けるのが目的ではないが、ニーズがないのなら組合員に他のところで還元しようということになる」と、ランチタイムより広々とした凜風館を見つめる。学生スタッフがボランティアでレジを担当するなど、生協の意地と責任感がつまった朝ごはん。関大100円朝食の灯を、消してはならない。
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