2015年10月03日
道頓堀川に巨大回転寿司 関大生らが手がけた

携帯カメラのシャッター音が鳴り止まなかった。出展会場となった道頓堀川べりの遊歩道・とんぼりリバーウォークに、人が群がった。外国人観光客や子どもが嬌声を上げる。タグボートに曳かれたえび、まぐろ、たまご、サーモン、かっぱ巻が、川を回転寿司のレーンに見立て流れていった。
大阪の街をアーティストの発表の場とする同芸術祭で、展示8作品の中に選ばれた。関西大学の現役生・卒業生で設立したPR会社・Class株式会社が手がける。水の都と食の都・大阪を、回転寿司で表現した仰天パフォーマンス。松場典幸さん(24=商4)は「ただ、寿司が好きなだけなんですけど…。週3くらいで食べてます」と笑う。
同社社長の坂彬光さん(24=14年商卒)は、関大前で13、14年に行われたキャンドルナイトの発起人だ。約1カ月をかけ、真っ白な発泡スチロールの塊を色とりどりの5皿に変えた。「シャリのぶ厚さや、たまごに一番力を入れました。エビのしっぽは、慎重に扱わないともげそう。川に浮いた瞬間、周りから拍手が湧いた」と苦労を振り返った。
9月に道頓堀川で行った試験走行の様子が、ツイッターやフェイスブックで話題になった。日本だけでなく海外でも拡散され、ニュースサイトで「台風の影響で道頓堀川に回転寿司が流された」と報じられた。坂さんは「SNSからこんな風に派生していくんだとびっくりした。話題をつくる会社なので、プロジェクトを発展させていきたい」と、ローリングスシーをどんどんネタにしていく。
10月4日、17日は午前9時から、とんぼりリバーウォーク付近で再び展示。17日は夜10時にも同地で回転寿司が流される。松場さんは「大阪の大学のいてまえ魂と言いますか、関大は関関同立の中でも勢いがある。関大生でなければできなかった。同志社には落ちましたが、関大で良かった。これからも熱い思いを背負っていきたい」と、道頓堀川で関大魂を見せつけた。
