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2016年09月02日

未確認フェスで関大生所属YAJICO GIRLが優勝


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TOKYO FMの人気ラジオ番組「SCHOOL OF LOCK!」などが主催する10代アーティスト限定の音楽フェス・未確認フェスティバル2016が8月27日、東京・新木場のSTUDIO COASTで行われ、関西大学経済学部2回生の榎本陸さん(20)が所属する5人組バンド・YAJICO GIRL(ヤジコガール)がグランプリに輝いた。賞金100万円と、タワレコでのCD発売が決定。昨年の覇者・Shout it Outはメジャーデビューを果たしている。今年1月には、10代アーティストの発掘イベント・十代白書でも優勝。関西大学統一学園祭で行われるKUロックフィーバーへの参戦も視野に入れた。

美しかった。3364組の頂点に立った瞬間、5人の大学生が思わず抱き合った。10代アーティスト8組だけが立てるファイナルステージ。青春の様々な誘惑を断ち、音を鳴らし続けた。夢舞台に立つために削ってきた命、落としてきた単位。命のかけらが音楽に輝きを与え、観客のもとに降り注いでいた。

YAJICO GIRLは演奏中、メンバーが客席に向かって終始ニコニコと笑っていた。多くのバンドが頻繁に顔を合わせる中、印象的な姿だった。【写真・未確認フェスティバルでグランプリに輝いたYAJICO GIRL(2枚目はTOKYO FM提供)】

ステージに立てることが嬉しくてたまらない。この5人で演奏できることが幸せでたまらない。東京の会場で、若干のアウエー感があったと話していたボーカルの関西学院大2回生・四方颯人さん(20)は「ちゃんと伝えようと思って、観客一人一人の顔を見て歌った」。 笑顔が観客を少しずつ、自分たちの世界に巻き込んだ。

オリジナル曲を完成して間もなかった昨年も出場。ライブ審査まで到達しなかった。榎本さんは「地道にライブ活動を重ねて、曲もいっぱい作って、やっともう一回挑戦できる時が来たな、と思いました」と捲土重来を期した。会場の4000人が注目した音楽の甲子園。安定した演奏で、しっかりと実力を見せつけた。

2曲目で勝負に出た。1曲目は代表曲の「いえろう」。思わず口ずさんでしまう曲第1位と称されたキャッチーなメロディで、会場の温度を少しずつ上げていった。続いての「Monster」は新曲。大舞台で演奏するのは、かなりの勇気が必要だった。

アレンジの幅の広さが、観客を魅了した。審査員の女優・菅野結衣さん(18)は「新曲がかっこよかった。いえろうが普遍的なド名曲で、A面とB面を見せられた感じ。3曲目はまた違うテイスト。熱だったりキラメキだったり、一番強かった」と振り返った。

東京湾に近いライブハウス。3曲目の「Casablanca」は、聴いていると海を漂っているような気持ち良さがあった。ふわふわと浮遊感のある、特徴的なギターサウンド。観客も音に身を委ねる。この曲の間奏で、一度だけメンバー全員で顔を見合わせた。YAJICO GIRLらしさを、決勝舞台で確かに伝えた。

機材トラブルもあり、演奏直後は落ち込んでいたが、最後に音楽の女神がほほえんだ。賞金100万円と、優勝旗を掲げた後のウイニングライブ。極度の緊張から解放されたのか、憑き物が落ちたように晴れ晴れとした表情を見せる。音楽を心から楽しんでいる姿に、観客の顔にも笑顔がこぼれた。

7月に行われた未確認フェスの3次審査は、観客を入れてのライブハウス審査。到達度テストの真っ最中だった。榎本さんは春学期試験の単位取得を犠牲にして、栄冠をつかんだ。「関大の単位は正直、ほど遠いんですが…グランプリ(卒業?)へ一歩一歩登っていきたい」と笑う。

未確認フェスティバルのファイナルステージを目指し、5人は青春のど真ん中を走ってきた。「5年後、このライブを見といて良かったなと思ってもらえるように頑張ります」と四方さん。音楽でたくさんの人たちを巻き込みながら、YAJICO GIRLはこれからもずっと走り続けていく。4000人の観客が確信した。
【関連記事】関大生所属YAJICO GIRLが未確認フェスに-2016年8月9日
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