千里山キャンパスの新通学路が開通

新通学路は、通学ラッシュ時における関大前通りの混雑緩和を目的に建設された。駅前に新しく「西門」が造られ、名神高速道路と並行する歩行者専用通路が社会学部裏までつながった。132段の階段とエスカレーターはすべて屋根付きで、雨に濡れずに通学できる。
創立130周年を迎えた今年の完成を目指し、3年前に建設計画が浮上。総工費8億円、土地取得費用などや今後の整備も合わせると、総額約20億円のビッグプロジェクトだ。千里山キャンパスは大規模災害発生時の一時避難地として指定されており、災害時に安全な避難経路を確保する意味もある。
午前7時から学生・地域住民が通行できるが、午後10時以降は西門が閉められ利用できない。エスカレーターは午前8時から11時まで、キャンパスに向かう上り専用となる。ゆっくり歩いても、駅から第3学舎まで3分で到着。大学へのアクセスがかなり容易となった。
関西大学管財課の四宮啓雄課長(51)は「関大前通りの混雑を少しでも緩和したいというのがまず第一にある。学生が安全に、通学できる空間が必要だった。地域の方々の一時避難地にもなっている。1年間かけて、しっかりとした建物を造りました」と話す。新通学路には130本の桜が植えられる予定。数年後には、満開の桜が新入生を迎える。
新通学路の開通で、関大前通りを歩く関大生が4割減るというシミュレーションもある。通学時の関大生の安全確保を図りながら、学生向けの店舗との共存共栄という難しい課題が、関西大学と関大前通りのテーマになっていく。
